コンタクトレンズ
■ コンタクトレンズと感染症
屈折矯正手術の出現はありますが、コンタクトレンズ装用者の数はまだ伸び続けています。この理由として、単にコンタクトレンズのケア方法のみならず、バイフォーカル、トーリック、カラーなど、その種類においても様々なバリエーションが登場し、個々のユーザーのライフスタイルに応じた自由な選択が可能になったことがあげられるでしょう。
しかしながら、コンタクトレンズが異物であることに変わりはありません。使い方を誤ったり、ケアを怠ったりすると、快適なコンタクトレンズ・ライフに支障が生じます。特に、角膜感染症は絶対に避けたいトラブルのひとつです。たとえうまく治癒したとしても角膜に炎症の痕跡が残るため、視力低下を招くことが少なくないからです。文中にも書きましたが、まさに安全と危険とは紙一重。眼科専門医との密接な連携の中、感染の危険からあなたの目を守る努力が必要なのです。
コンタクトレンズの汚染
コンタクトレンズには微生物による汚染の危険性が常につきまとっています。その第一は手指を介してのレンズ装脱時の汚染ですが、これを防ぐには事前に手指を洗う習慣をつけることしか方法はありません。
第二は保存ケースを介しての汚染で、ケースにしまってさえおけば中は清潔と誤解しているユーザーが意外に多く、大きな盲点となっています。最後に、まぶたや結膜嚢にすむ常在菌による装用時の汚染もあげられますが、これらのうちでは、ケース内の汚染が最も深刻です。アカントアメーバやグラム陰性桿菌など、角膜感染症の大部分がこのルートにより生じるからです。
処方と定期検査は眼科専門医で
コンタクトレンズが装用可能な目であるかどうかをチェックしておくことは、無用な合併症を防ぐ意味で重要です。一体どのくらいの近視なのか?涙の分泌状態はどうか?まぶたや結膜、角膜に異常はないか?眼底は大丈夫か?など詳しく調べてもらう必要があります。
特に最近では、バイフォーカル、トーリック、カラーなどバリエーションが非常に多彩なため、眼科専門医でないとなかなか的確なアドバイスは受けられません。もちろん、度数がちゃんと合っているか、フィッティングは適切かなどについて定期的な検査も欠かせません。
処方と定期検査は絶対に眼科専門医で。